答えはスイスにあり

スイスでビールと言えば、たぶんUnfilteredの小麦ビール(代表格Hefe Weizen)かピルスナーと予想はしていたので今回はとりあえず好きなPale Aleはあきらめ、地場のビール。でもこれはさすがにうまかった。1800年代にできたビール工場(というか当時の規模そのままだから家内工業的、まあそれがまたいいのだが)、今もそのまま残っているなんて、なんて素晴らしいのだろう。

スイス代理店のBeat(ビアット、というような発音が正しいらしい)はビールは飲まないので、あまりビール屋には行けなかったが、通り過ぎたIrish Pubは人だかりだった。もしかしたら、皆さんもPale Ale好き?なんて思いながら、入りたい!!モードをBeatにアピールするも彼はおかまいなしに素通り。まあ今回はおとなしく彼に従うか。来年は絶対にこのIrish Pubに入るぞ~と心に誓って。

さて、「答えはスイスにあり」という仰々しいタイトルを付けてみたのは、今回初めてスイスに行って、日本が今後進むべき道のヒントを与えてくれたように思えたから。日本の経団連の面々は中国・韓国ばかり行ってないで、視点を変えてみたら?たぶんあの年代のおじさんたちは中国・韓国が好きなんだろうね、夜は接待してくれ、おいしいものやなにやらで腑抜けにされるのが。じゃないとあんなに頻繁に行かないよ。一方Europeに行っても夜は勝手にどこかでお食事してください、なんて言われてるんじゃない?(ということまではさすがにないと思いたいけど)。もっとひどいのは伊藤忠出身の一民間人を中国大使に任命した民主党のセンスのなさ、というか裏で経団連が後押しでもしたのかどうか。予想通り中国では伊藤忠の商売はダントツだとか。どうしてこうもなん でも経済優先になってしまったのだろう?その割にはすぐに中国に経済的にも嫌がらせをされて、政府に泣きつく経団連って、一体普段なにを中国と交流してるの?夜だけ?

どちらにしても明治時代の賢人たちのように今一度Europeから謙虚に学ぶべき時かと。中国・韓国に何度も行っても日本にヒントは与えてくれないよ。強いて言うと、あまり関わらないほうがいいということくらいかも。でもそれは行かなくともわかるので、もし経団連というのが経済面で日本の進むべき道を提案していくと自負している団体なのであれば(自分にはそうは思えないが)、やってることが違うと思う。でもあの年代の人たちはわからないんだろうね、きっと。

1)さて本題、エアポートに付いて、まず目に入るのは腕時計の看板の多いこと、ああスイスに来たんだなあ、と。スイス雰囲気満載で、いいよ、いいよと思いながらBaggage Claimへ。今度は荷物を運ぶCarouselがなんと静かでスムーズなこと。日本より静かみたい。アメリカは勿論論外だけどね。たぶんスイス製の機械・部品だけで作っているんだろうな?と思わせる。さらにいいじゃない、といきなり「いいね」ボタン押しまくり。片や日本のエアポート、目につくのは一体どこの国に来たのだろう??と錯覚させられるくらいの韓国メーカーの広告ばかり。たぶん国際入札をして、一番条件のいいところを選んでのことと思うが、行政にセンスがないよね。ここにも経済優先が。観光立国を日本も目指すならもっと日本らしいところをエアポートの段階からアピールしないと。

2)スイスはスイスフランを維持し、ユーロ圏に入っていない、ということは商売をしてるので知っていたが、EUにも属していない、とは驚いた。なんで?とBeatに聞いたら、とにかくスイス人というのは他から干渉されるのが嫌いなんだとか。結果的にユーロに加盟してないので、ドイツのように他国に足をひっぱられることもなく、健全な経済を維持し、独自性も確保。人口800万弱の小さいな国が大きなグループに入ると飲み込まれる、というのを知っている一方で独自でも生きていけると覚悟してるのが立派。スイスはかなりの輸出超過らしい。そうだろうね、輸入品は800万人だけの胃袋を満たすだけの食料品くらいで、あとは精密機械・精密部品のような高付加価値のものばかりを輸出していたら。

この風景にスイスの国旗。いいよねえ、結構気に入っている。日本も今一度至る所に日の丸を掲げるべきかと。そうするとこの写真のように風景と日の丸が日本らしい雰囲気で自然に溶け込む日が来るかと。

3)Hardware Shopでよくある普通の金属のイスが売られていた。値段を見たらなんと200フラン、約$200。たぶんスイス製の手作りなんでしょう。ただぱっと見、IKEAあたりだとその1/10くらいだろう、と思いBeatに聞いてみたら、確かに高いかも知れないけど、メインテすれば長く使えるし、スイス国内でお金が回る分にはいいでしょう、とのこと。日本人にも元々倹約の文化があると思うのだが、いつの時代からかメーカー主導で大消費文化となってしまった。で、メーカーもそれで自分たちが大きくなってきたので、今はとにかく大きく経営を回していかないと立ち行かなくなり、現在に至っていると思う。でもマンモス・恐竜と同じように一度大きくなってしまったものはもう小さくはなれないんだろうね。自論だけど経済が縮小するのは全然悪いことではないと思う。それよりも健全かどうか、のほうが重要だと思う。今は日本は経済規模を維持していかないと、という発想ばかり’してるように感じるのだが、付加価値の低い製品の大量生産はどうせ中国にはかなわないのだから、高付加価値の製品あるいは手作り商品を利益を出して、という方向になっていくべきと思う。元々日本に職人芸、というのがあるのだし。この面においてもスイスを参考にするところは多々ありと思う。自分も含めて、今は日本人も「日本製」というものを意識してる度合いは以前に比べれば、かなり強くなっていると思う。なので、あとは企業がいかに日本でものを作り、それを日本の人に買ってもらい、その結果企業も潤い、結果的に日本人を雇用する、という循環をつくるべきかと。アメリカの消費文化やMBAの経営手法から脱却できるかどうか。MBA的には安い賃金で利益が出たら、株主や経営者で山分け、みたいなところは結局のところ日本の企業文化ではないと思う。それよりも今一度Europeの職人文化を見直すときかと。

続く………

ps. 時計屋に入ったら中国人だらけ。もうその瞬間テンション下げまくり。その後はもう時計を見る気がしなくなった。しまいには「Are you Chinese?」と中国人に聞かれる始末。たぶん腕時計購入の価格交渉を英語かドイツ語で手伝ってもらえるか、を期待してのことと思う。でも一度立ち止まって考えてよ、中国人かどうかを。なんでスイスに来てまで…….とちょっとショックを受けていたが、でもどうも彼らは時計屋のはしごで忙しいみたいで、お陰で風光明媚なところにはほとんどいなくて、逆にゆったりと満喫できたのでニンマリ。

 

 

2 comments so far

  1. Aki Hirota on

    ご意見に大賛成。

  2. tedishikawa on

    ご賛同ありがとうございます。
    日本もいい国になってもらいたいですね、ホント。


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